巨人に移籍した中田翔(C)日刊スポーツ
巨人に移籍した中田翔(C)日刊スポーツ
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 メディアの話題は巨人中田翔で一色だった。入団会見から一夜明けた21日に1軍昇格すると、DeNA戦で同点の6回1死一、二塁の好機に代打で出場。四球を選び、そのまま一塁の守備についた。翌22日の同戦は6月8日の阪神戦以来、75日ぶりに「5番一塁」のスタメンで出場した。すると、7回の打席でDeNA先発の今永から左翼席上段へ特大2ラン。5月1日の西武戦以来、113日ぶりのホームランだった。

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日本ハムでは打率.193、4本塁打、13打点打撃不振に苦しんでいましたが、巨人に移籍して試合前のフリー打撃ではスタンドに何本も打ち込んでいた。スイングが鋭いし、体も締まっている。打点王を3度獲得するなど元々実績がある選手だし、逆転優勝に向けて頼もしい存在になると思います」(スポーツ紙デスク)

 中田が日本ハムから巨人に無償トレード――。衝撃的なニュースが飛び込んできたのは20日だった。巨人の球団事務所で入団会見に臨んだ中田はヒゲをそり、金髪だった髪は真っ黒に。「今回、本当にみなさんに迷惑をかけてしまったこと本当に反省しています。(被害選手)本人ももちろんそうですし、ファンのみなさんに対しても裏切ってしまったということに関してすごく後悔だったりすごく反省しています。すみませんでした」とスーツ姿で頭を下げた。入団会見では異例の光景だった。

 中田は日本ハムに在籍していた8月4日のエキシビションマッチ・DeNA戦(函館)の試合前、ベンチ裏で後輩の選手と会話していた際に、突発的に腹を立てて手を出したことが判明。日本ハムは11日に中田翔に対して、統一選手契約書第17条(模範行為)違反で1軍・ファーム全ての試合の出場停止処分を科したことを発表した。

 そして、栗山英樹監督は中田について日本ハムで今後もプレーすることが厳しいことを示唆。ただ暴行トラブルでペナルティーを科せられた選手を獲得することについて、他球団は道徳的な観点からも見送った。NPBでの現役続行が厳しいと思われた中、救いの手を差し伸べたのが巨人だった。中田は20日に入団会見すると、21日に即1軍で出場。日本ハムで無期限の出場停止処分を受けたはずが、10日後に巨人でプレーしている。

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野球評論家から疑問の声「ファンが離れる」