「昨年もきっちり結果を残していましたが、直球に差し込まれる打席が目立つようになった。捉えきれずファールにしたり、空振りになったり。でも、今年は打撃不振でファーム降格を経験して復帰後は直球をきっちりはじき返していた。衰えではないと思ったのですが…」(同前)

 今季は波乱万丈のシーズンだ、開幕して間もなく、新型コロナウイルス感染が判明して戦線離脱。4月23日に復帰したが、打撃の調子が上向かず6月5日にファーム降格。6月18日に1軍復帰以降は月間成績で見ると、6月が打率.346、4本塁打、12打点。7月が打率.390、2本塁打、5打点と復調。2カ月で打率が7分近く上昇したが、8月に入ると打率.196、5本塁打、11打点と一気に落ち込む。今月は打率.067、1本塁打、3打点。スタメンから外れることにも驚きの声が上がらなくなった。昨年までの丸を思えば寂しい現状だ。

 一時の不振か、衰えか――。菅野智之、中田、小林誠司と同世代の32歳とまだまだ老け込む年ではない。

 「今季は8月下旬から1番を打っているのも影響しているのではないでしょうか。どの打順でも同じ打撃を心がけていると思いますが、1番は広島時代もそんなに経験したことがない打順で、リードオフマンとして色々考えることはあると思います。得点圏打率.288とチャンスで勝負弱いわけではない。丸はチャンスメークよりポイントゲッターの役割の方がしっくりくると思います」(スポーツ紙デスク)

 シーズンは残り1カ月半を切った。逆転優勝に向け、丸の復調は欠かせない要素だ。本来の輝きを取り戻し、広島時代から続く「1人6連覇」は達成できるか(江口顕吾)