左から甘利明税調会長、安倍晋三前首相、岸田氏、麻生太郎財務相(C)朝日新聞社

 また、総裁選では「こども庁創設」が何度も議論されてきた。

「一番、熱心だった野田氏をこども庁の初代長官か、少子化担当相に起用しそうだ。そうなれば、推薦人を8人も出したうちのメンツも保てるよ」(二階派所属の国会議員)

 党人事については、30日にも決まる見込み。組閣は国会での首班指名後の10月4日となる。当選後の挨拶でも「私の特技は人の話をよく聞くこと」と語った岸田氏。

「岸田氏のよさはバランス感覚ですね。安倍氏、麻生氏にも配慮しながらうまく党人事や組閣をまとめると思います。“二階外し”でぶつかった二階派も最後は結果をみれば、勝ち馬の岸田氏に乗ったでしょう。複雑な思いは水に流して、きちんと二階氏の顔を立てますよ。私も岸田氏と何度か一緒に仕事をさせてもらいましたが、そういう気配りができる人。選挙がすぐですから、顔になる河野氏、小泉氏に加え、人気が出た高市氏らをうまく配置するでしょう。せっかく総裁選で盛り上がったのに、党人事、組閣でもめると選挙に勝てなくなりますから」(前出・田村氏)

 岸田新総裁の手腕はいかに。

(AERAdot.編集部 今西憲之)

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