CBDには様々な商品形態がある。蒸気吸引式の電子たばこタイプ
CBDには様々な商品形態がある。蒸気吸引式の電子たばこタイプ
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 大麻草由来の合法成分である「CBD(カンナビジオール)」を用いたヘルスケア商品が流行の兆しを見せている。違法成分を含まず、リラックス効果や集中力を高める効果があるというが、今後、定着していくのだろうか。最前線を取材した。

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 最近、量販店やネット通販で目にする「CBD」とは、どんな商品なのか。

 大麻取締法で所持などが禁止された違法薬物である大麻には、THC(テトラヒドロカンナビノール)という、幻覚作用などを引き起こす中毒性のある成分が含まれている。これとは別に、大麻草に含まれる成分がCBD。健康被害を及ぼす作用がなく、リラックス効果や集中力の向上などを期待できるとされており、所持や使用は合法だ。

 日本ヘンプ協会の代表理事で長年、大麻成分(カンナビノイド)の研究を行う昭和大学薬学部の佐藤均教授はこう語る。

「CBDは神経・細胞の調整因子であるエンドカンナビノイドシステム(ECS)に間接的に作用し、多様な効果を生むことがわかっています。神経を落ち着かせるアナンダミドという物質を増やすことでリラックス効果があり、睡眠の質も高める。免疫を抑えるアデノシン受容体を活性化するので、強い抗炎症作用もあります。過剰摂取しなければ副作用もほとんどありません」

 CBDが注目された契機は2013年に米CNNで放送されたドキュメンタリー「WEED」。難治性のてんかんに苦しむ少女の発作がCBDオイルでおさまる映像が話題を呼び、欧米で合法大麻のバブル「グリーンラッシュ」を巻き起こした。

「米国ではすでに合計2千~3千人規模の大規模臨床試験が行われ、米食品医薬品局(FDA)がてんかん薬として認可しています。様々な疾患に効果があるとの期待が大きく、海外では何百件もの臨床試験が進んでいる。結果次第では、医薬品として流通が拡大する可能性があります」(佐藤教授)

 市場も、欧米圏を中心に20年に約28億ドル(約3500億円)規模に達し、27年までに21.5%以上の成長が見込まれているという。17年4月から国内でCBD製品を取り扱う「VapeMania」運営会社の中川智裕社長が語る。

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