麻生太郎副総裁(C)朝日新聞社
麻生太郎副総裁(C)朝日新聞社

「選挙が始まりますが、従来と違うのはコロナのおかげで集会は難しい。握手はするな、集まるな、などの三密対策をしつつ、選挙をさせていただいていますので、どこまで声をかけていいのか難しい。おかげさまでコロナも猛威をふるっている状況から解放された。東京で(新規感染者が)1日30人と激変した。みなさんのご協力のおかげです。おかげさまで私も結婚以来、3日続けて女房と飯を食ったことはなかったが、今回は132日間連続で飯を食べた。いや大変なもんでした。両方とも耐え抜いて今日、2人でこの壇上立っている」

 そして立憲民主党と共産党の野党共闘についてこう批判した。

「立憲民主なんとかと、名前が変わるから立憲、共産と一緒に立憲共産になったのかと。皆さん、立憲共産はさけてほしい。内閣ができたら共産はどうなるのか。天皇制や日米安保反対しているじゃないか」

 麻生派の国会議員によると、麻生氏の選挙は、これまでほど安泰ではないという。自民党の世論調査では麻生氏は共産党候補、れいわ新選組候補より大きくリードしている。しかし、前出の麻生派議員はこういう。

「共産党とれいわが候補を一本化していれば、麻生氏との差はそう大きくないのが現実です。これまでの麻生氏には考えられなかったことです」

 麻生氏も気がかりなのは、側近議員の落選だ。緊急事態宣言中に銀座通いがバレてしまい離党した神奈川1区の松本純氏が今回は無所属で出馬し、大苦戦中だという。

「松本氏をなんとか復党させて出馬と考えていたが、反対が強すぎてダメだった。『松本はなんとかならないか』とよく口にしています。気になるのは、側近の今そこにある危機ですね」(前出・麻生派の国会議員)

 二階氏、安倍氏、麻生氏が気になるのは、自身ではなく、その「周辺」のようだ。

(AERAdot.編集部 今西憲之)

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