
漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(日本テレビ系水曜22:00~)をウォッチした。
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「恋です!」というタイトルながら、壁ドン、頭ポン、後ろからギュッなどを至上命令のようにブッこんでくる昨今流行(はや)りの「キュン」ドラマとはひと味違う本作。
光と色がぼんやりわかる程度の、弱視の盲学校生・赤座ユキコ(杉咲花)と、喧嘩(けんか)上等だが実は純情なヤンキー・黒川森生(もりお、杉野遥亮)の恋物語だ。
出会いは毎朝通学のために歩く道。点字ブロックの上でだべっていたヤンキーたちに「どいてほしい」と注意したユキコ。
彼女は白杖(はくじょう)をつかんだ黒川を反射的に蹴り飛ばしてしまう。その衝撃で黒川はユキコに一目ぼれ。
「サーセン! 黄色いポコポコ(点字ブロック)が、めちゃくちゃ大事なとこって知らなくて!」。ドラマを見ている我々は、黒川と共に「見えない世界」を学んでいく。
丸いポコポコはあぶねぇから止まれ。長い棒の方は進む方向を教えてくれる。黒川も私も初めて知ることが山のよう。
例えば日頃使ってるシャンプー。見えない人のためにシャンプーのボトルにはギザギザがついてるって? ソッコー風呂場に行って調べたら、ついてましたギザギザ。
視覚に障害があっても音声ガイドつきなら映画を楽しめる。電子書籍に音声がついたボイスコミックもある。小さい文字の本は、拡大読書器で画面に大きく映し出す。