2016年12月25日に、53歳でこの世を去ったジョージ・マイケルが作詞/作曲/編曲/レコーディング/プロデュースを手掛け、1996年5月13日（当時32歳）にリリースした名盤『オールダー』のデラックス・コレクターズ・エディションBOXが、2022年7月8日にソニー・ミュージックよりリリースされる。
1996年当時、ヴァージン・レコーズよりオリジナル盤がリリースされた『オールダー』は、全英アルバム・チャートを3週間連続で制し、合計35週もの間トップ10内に留まった。同作からは6曲がシングル・カットされ、うち「Fast Love」（2017年【グラミー賞】では、ジョージを敬愛するアデルが記憶に残る感動的なトリビュート・パフォーマンスを披露）、深く静かに胸に響く「Jesus To A Child」 の2曲は全英シングル・チャートで1位を獲得し、他4曲もトップ3入りを果たした。本作はUKで6×プラチナ認定を受け、他22か国でプラチナ認定されており、全世界で1,500万枚以上のセールスを記録し、前作『リッスン・ウィズアウト・プレジュディスVol.1』 (1990年) を上回る大ヒット作品となった。
『オールダー』はジョージにとって 『フェイス』（1987年）、『リッスン・ウィズアウト・プレジュディスVol.1』（1990年）に続く3作目のソロ・アルバムであり、彼が新しい音楽のスタイルを実験するとともに、自身のアーティスティックな視野を広げた作品だった。同時に、評論家たちに “偉業”と絶賛された今作では、プロフェッショナルとしても個人としても最も波乱万丈だった、彼の人生における途方もない逆境の時期が綴られている。そんな『オールダー』からは、喪失・哀しみ・苦悩を昇華し、最終的には“愛というすべてに勝る救済の力”によって新しい音楽を探求したジョージの姿が見えてくる。ジョージはその辛い人生経験のすべてを、自身の作品のなかでも最もパーソナルで胸を打つアルバムのひとつへと変えたのだ。
ジョージはかつて、本作について「このアルバムでは、僕が今までの人生で書いた中でも最高の、最も癒しになる曲を書けたと自負している……“オールダー”は僕にとって最高の瞬間（greatest moment）なんだ」とコメントしていた。
7月8日にリリースされる『オールダー』デラックス・リミテッド・エディションBOXは、3枚のLP（180gアナログ重量盤）と5枚のCDで構成される。3LP部分は、オリジナル・テープから最新リマスターを施し、アートワークを拡張した『オールダー』を2枚のLPに収め、初アナログ盤化となる『アッパー』を加えた3枚組となっている。『アッパー』は、1997年12月に未発表テイクを追加して『オールダー＆アッパー』という2枚組CD構成でリリースされた作品だ。
5CDは、DISC1が『オールダー』のオリジナル・アルバム、DISC2が 『アッパー』、そしてDISC3、4,、5には初CD化、初リリースとなる10曲を含む全27曲のレア・トラック/リミックスが収録される。更に、アルバム制作に貢献したキーパーソンたちからのエピソードを交えた詳細にわたる裏話をダン・デイヴィースがまとめた書き下ろしエッセイに加え、貴重な秘蔵写真や未公開写真を擁する12インチ（約30.48cm）四方48頁のスペシャル・ブック『ザ・ストーリー・オブ・オールダー』 、同じく12インチ四方サイズのジョージのアート・プリント3枚が、3LP＋5CDと共に、特別なハード・ダブル・スリップケースに同梱される。
◎リリース情報
『オールダー』デラックス・リミテッド・エディションBOX（輸入盤のみ）
2022/7/8 RELEASE
＜3LP+5CD＞
オープンプライス
竹増貞信
鴻上尚史
ゲッターズ飯田
