故マック・ミラー、死因となった偽造薬物を供給した男が懲役10年11か月の実刑判決
故マック・ミラー、死因となった偽造薬物を供給した男が懲役10年11か月の実刑判決
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 2018年に死去した米ラッパーの故マック・ミラーが、命取りになった過剰摂取をする前にフェンタニル入りの錠剤を供給した罪で起訴された男が、2022年4月18日に約11年の禁固刑を言い渡された。

 米ロサンゼルス連邦裁判所の審問で、オーティス・D・ライト連邦地裁判事は、ライアン・マイケル・リーヴィス被告に懲役10年11か月を言い渡した。この判決は、彼がフェンタニルの配布に関する1件の有罪を認めることで検察側と合意してから6か月後に下された形だ。

 偽のオキシコドン錠剤を麻薬密売人に提供し、最終的にその売人がそれをミラーに売ったことを認めたリーヴィスに対し、連邦検察は当初12年7か月の求刑をしていた。リーヴィスの弁護士は、5年が相当であり、より長期間の監視下での釈放がふさわしいと主張していた。

 ミラーは2018年9月7日に、米カリフォルニア州サンフェルナンド・バレーの自宅で死亡しているのが発見された。ロサンゼルス郡検視局が発表した毒物検査報告書によると、彼の死因はフェンタニル、コカイン、そしてアルコールを誤って過剰摂取したことによるものだった。ニック・ハンナ連邦検事が2021年10月に発表した声明には、「フェンタニルを使った偽造薬剤を売り歩く麻薬密売人を見かけることが増えてきた。その結果、フェンタニルは現在、米国における過剰摂取による死因の第1位となっている」と記載されている。

 マック・ミラーことマルコム・マコーミックの死に関連して起訴されているのは、リーヴィスだけではない。ミラーが死去してから1年後の2019年には、致命的な過剰摂取に関連してさらに2人の男性が起訴された。ロサンゼルスのキャメロン・ジェームズ・ペティットは2019年9月4日に、フェンタニル入り偽造オキシコドン錠剤をミラーに販売した疑いで逮捕された。第3の男、スティーブン・ウォルターは、ペティットがミラーに売った致死量のオキシコドンを調達した疑いで逮捕された。