室井佑月
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 作家・室井佑月さんは、ラディカルフェミニストたちからの罵りを批判する。

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 新年合併号につき、あけましておめでとうございます。2023年も素直に思ったことを書いていきます。

 さて、新年一発目の話は「キモい」という言葉と「反日・売国」という言葉にしようと思います。

 12月6日に衆議院総務委員会で、共産党の宮本岳志議員が、自民党の杉田水脈総務大臣政務官に質問した。杉田議員はブログで、「左翼の気持ち悪さ、恐ろしさを再確認した」「彼らは、存在だけで日本国の恥晒しです」と書いている。

 宮本議員は、「私は気持ち悪いですか? 日本国の恥晒しですか?」と訊ねた。杉田議員は「コメントは差し控える」と逃げたが、宮本議員は「表現じゃない。おっしゃってることは差別発言なんですよ」と詰め寄った。よくぞ、はっきりいってくれた。嬉しい。

 あたしは思想的に左寄りで、ネットでは右寄りな人たちから、「反日」だの「売国」だの酷い言葉を投げつけられる。そして最近では、ラディカルフェミニストたちからの罵(ののし)りが酷い。この人たちは左側にくっついているが、あたしとはフェミニズム的な考え方が違うのだった。

 2年半前に結婚した夫が、2018年に、交際した女子大生に小遣いを渡すという醜聞騒ぎを起こし、そのことで知事を辞任した。自分を信じ、一票を入れてくれた方々にとても悪いことをした。その贖罪(しょくざい)は再び、政治家になって彼らのために働くことだと信じ懸命に頑張り、2021年に衆議院議員となった。

 けれどもラディフェミの人たちは、夫を「キモい、パパ活おやじ」と詰(なじ)りつづけた。妻のあたしにまで嫌がらせをした。

 過去は消えない。忘れてくれなんてむしの良いこともいうつもりはない。でも、少しは今の頑張りも見てくれよ、と妻であるあたしは思った。

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室井佑月

室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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