「え!」
心底驚いた顔で目を見開いて宮舘涼太を見つめ、腕を伸ばしながら腰を折った向井康二。床に崩れ落ちるように座り込むと、宮舘のほうを向いて正座をした。
人気アイドルグループSnow Manが、3月26日に都内で行われた主演映画の公開記念舞台挨拶に、英勉監督や、キャストの高橋ひかる、前川泰之、桜田ひよりとともに登場した。映画「おそ松さん」は3月25日に公開され、初日だけで23.7万人を動員。興行収入も3.3億円を記録するなど、2022年公開の実写の邦画ではナンバー1となる好スタートを切った。
※物語の核心に触れるものではありませんが、若干のネタバレを含みます。
人気アイドルグループSnow Manの主演映画「おそ松さん」の公開記念舞台挨拶。自己紹介や挨拶が終わり、それぞれ、お気に入りのシーンを聞かれたキャストたち。向井が驚きに固まったのは、宮舘にその順番がまわってきたときだった。
「普段はあんまりこんなことは言わせんけども」と少し緊張したのか珍しく言葉を噛みながら、「言わせていただきたいことがございまして。……向井康二の演技ですかね」
おおー!と口々に歓声を上げるキャストのなか、「え!」と声を上げ、ちょっと待って、と言うように腕を伸ばしたまま静止した向井。
「刺激を受けたんですけど」と続けた宮舘に、心底驚いた顔をすると、床に崩れ落ちるように座り込み、宮舘のほうを向いて正座した。
その様子に、阿部亮平と深澤辰哉が「倒れちゃったよ!」「めっちゃ喜んでいる!」とちゃちゃを入れ、きゃははは!と楽しげなラウールやメンバーの笑い声が響くなか、真剣な顔で宮舘が言葉を継ぐ。
「これ、本当に笑いごとじゃなくて。本当に僕は思ったんですよ。おそ松演じて、彼なりに努力を感じられましたし、日々一緒に過ごしていてわかることもありますし。映画の中で、こういう表情をしてたんだ、こういう言い回しをしてたんだって」
ぼうぜんとしつつも、そわそわ落ち着きなく体を動かしたり、照れたようにうつむいたりしながら、その言葉を聞いていた向井は、「だてさま、ありがとうございます」と床に手をつき、深々とお辞儀をする土下座スタイルで「お褒めの言葉を」と頭を下げた。
「宮舘王国の国民の一人になった!」とちゃちゃを入れる佐久間大介に、「マジでうれしいけどね」と瞳を潤ませる向井の言葉を、宮舘が「苦しゅうない」としっかり落とした。