ゼレンスキー氏は日本でも演説をし、支援を仰ぎたいといっていることもあって、きっと、日本での演説の内容は、「広島と長崎に原爆を落とされたことを思い出せ」となるのだろうと。
あたしはその国への配慮を超えて、大きな戦争の被害、どうせなら9.11のことから真珠湾、そして原爆のことまでぜんぶ話したらいいのに、と思った。それを聞いた世界中の人の気持ちが「戦争って嫌だね」となればいい。
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2022年4月8日号