堂本光一(右)が「一番キツイ」と語る殺陣のシーン。今年の「―Eternal―」は、キャスト同士の体当たりのアクションが解禁に。左は佐藤勝利(撮影/写真映像部・東川哲也)
堂本光一(右)が「一番キツイ」と語る殺陣のシーン。今年の「―Eternal―」は、キャスト同士の体当たりのアクションが解禁に。左は佐藤勝利(撮影/写真映像部・東川哲也)

 野心家で、ときにはコウイチにくってかかる激情型のライバル・ショウリ。今回の佐藤のキャスティングについて、堂本は意外にも「正直言って、あの役に合ってないと思うんですよ」と明かした。

「勝利はどっちかっていうと正統派(アイドル)じゃないですか。僕のほうが下品(笑)。だからこそ、僕が知らない佐藤勝利を発見するのがすごい楽しみです。今25歳で、生まれたのはKinKi Kidsのデビューのときでしょう。そりゃ世代は違いますよ。でも舞台って不思議と年齢関係なくて。一人の人間、役者として向きあいたいですね」

「-Eternal-」は、本編から3年後の、コウイチ亡き後の世界を描いた作品だ。ライバル役をはじめとした仲間たちの回想という形で本編の名シーンを散りばめ、そのときの登場人物の心の内を深く掘り下げていく。

 SHOCK初出演の佐藤は、「(本編と「-Eternal-」の)2本やることによって『Endless SHOCK』の世界に入らせて頂いたなっていう感覚はあります」と話す。

「光一くんがポロッと、『2本やることは演出の一環でもある』って仰って。それはひしひしと感じています。本編を経験していないと感じられない感情があったと思う。何よりもこの稽古期間中、『なんで光一くん2本同時にやるんだろう』とか『こんなきつい稽古やるんだろう』って思ったことは、役のうえでのコウイチとショウリの関係性にすごくリンクしていました(笑)」

 コウイチも、コウイチを演じる堂本も、理想のステージを実現させるためには決して妥協を許さない。そんな生粋のエンターテイナーといえば、もう一人大きな存在が。堂本はその姿を懐かしむ。

「SHOCKって歴史がありますから、稽古場でもいろんな話になるんですよね。ジャニー(喜多川)さんの話だったり。初演のときなんかは、ゲネプロが終わったのが本番の45分前だったんです。で、30分押しにしたいって言ったら、『そんなのダメに決まってるじゃない!! 定時に開けるんだよ!!』って怒ったのを思い出します」

 佐藤はほほ笑みながら、こう応じた。

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