コロナ対策の「切り札」とされるワクチン。海外から第1便の約20万人分が届き、ようやく希望が見えたかと思いきや、実は第2便がいつ届くのか確証がないという衝撃的な情報が飛び込んできました。省庁間の連携も滞り、ワクチン確保計画は「破綻寸前」との指摘も。いったい何が起きているのか、総力取材しました。他にも、堂本光一の迫力の舞台をカメラがとらえたグラビア特集、健康診断や人間ドッグの「正常値」に隠された思わぬ危険、週刊朝日創刊99周年を記念した1922~45年の表紙特集など、盛りだくさんの内容でお届けします。表紙は5月に本誌と同じ99歳を迎える、瀬戸内寂聴さんです!
「全体として必要な数量について、(ワクチンの)供給契約の締結を順次進める」──。2月5日に開かれた自民党新型コロナウイルスに関するワクチン対策プロジェクトチームの役員会に配られた資料には、こんな一文が盛り込まれていました。日本政府はすでに、複数の製薬会社とワクチンの供給契約を結んでいるはずなのに、なぜ……。契約書の内容を教えてほしいという出席者からの要望にも、政府の担当者は「お答えできません」の一点張り。この点を取材すると、「実は政府が製薬各社と結んだ契約は全国民にワクチンを行き渡らせるのに十分なものではなく、供給スケジュールも実質的には白紙の状態です」という、驚くべき証言が出てきました。3月には医療従事者約370万人へのワクチン接種の開始が計画されていますが、このままでは途中で「打ち止め」になる可能性も。各国が繰り広げるワクチン争奪戦の中で日本が今、どんな状況に直面しているのか。真相に迫ります。
ほかの注目コンテンツは
●保存版グラビア 堂本光一、今年も飛んだ!カメラがとらえた「Endless SHOCK -Eternal-」
「皆さんのご協力に感謝しながら、感謝を作品に乗せて、届けられたらいいなと思っています」と語るのは堂本光一さん。堂本さんが作・構成・演出・主演を担う「Endless SHOCK -Eternal-」が2月4日、東京・帝国劇場で幕を開けました。コロナ対策による制限がかかる中ですが、シリーズ恒例のフライングも健在。本誌カメラが迫力のシーンをとらえました。
●健康診断、人間ドッグで「正常値」に騙されるな!専門家が警鐘鳴らす日本の基準
コロナ禍で生活が変わり、血圧や血糖値などが気になるという人も多いのでは。ただ、健康診断などで示される「正常値」を絶対ととらえるのは危険です。血糖値の下げすぎが意識障害の原因になるなど思わぬリスクがあり、場合によっては過剰医療につながる可能性もあるといいます。数値に振り回されない健康管理をするための知恵を専門家に取材しました。
●創刊99周年特集 表紙で振り返る激動の近現代史と週刊朝日の「戦争報道」
本誌が創刊されたのは1922(大正11)年2月。翌年に関東大震災が起き、その3年後には大正天皇が崩御し、昭和が始まりました。31年の満州事変以降、日本は戦争の時代を迎えます。皇族、軍人、有名画家による戦争画など、激動の近現代史が浮かび上がってくる本誌の表紙の数々をカラーグラビアでお届けします。また、週刊朝日が戦争をどう報じてきたのかを、昭和史に詳しい作家の保阪正康さん、従軍記者として戦地に赴いた作家・林芙美子をテーマに小説を執筆した桐野夏生さんと一緒に振り返りました。
●テレビ進出の笑福亭鶴光インタビュー 若者にもウケる「枯れたエロ話芸」の秘密
「鶴光でおま」。独特の語り口と強烈な下ネタで1970~80年代に若者から絶大な支持を集めたラジオ番組「笑福亭鶴光のオールナイトニッポン」(ニッポン放送)。この番組がJ:COMテレビで「笑福亭鶴光のオールナイトニッポン.TV@J:COM」として復活を果たすや、往事を知る世代はもちろん、若い視聴者も増えているといいます。何が若者を惹きつけているのか。73歳になった鶴光さんに、思いを語っていただきました。
週刊朝日 2021年 2/26号
発売日:2021年2月16日(火曜日)
定価:本体373円+税