必要な洋服だけを残して収納も工夫するとスッキリ/アフター
必要な洋服だけを残して収納も工夫するとスッキリ/アフター

 それでもいつかは片づけたい。そう思っていたときに、SNSで家庭力アッププロジェクト®を知ります。「これならできるかもしれない」という感覚を信じて、参加することにしました。

 彼女の家に多かったのは、洋服。子どもが3人いるので、1人がサイズアウトしても「誰かが着るかもしれない」と保管していました。管理も苦手で、洗濯物はしまわずにソファの上に置きっぱなし。そこから必要な洋服を家族が探し出していました。

「子どもたちが小さな頃からそうしていたので、子どもたちも自分で洋服をしまうことをせずに大きくなってしまいました」

 一人暮らしで家を出ている長男も含め、子どもたちもモノの管理ができません。夫は片づけが得意というわけではないですが、自分のモノは散らからないように管理はできています。

 彼女が「片づけないとね」と家族に話しても、「お母さんがやることでしょ」と他人事でした。彼女は今まで、片づけと孤独に向き合ってきたのです。

 夫の仕事が忙しいこともあり、彼女は家事・育児をほぼワンオペでこなしてきました。今の仕事はフルタイムで、そもそも片づけまで手が回らなかったことも原因の一つ。

 プログラム中に1日の時間の使い方を見直すことを学び、隙間時間を見つけて片づけの時間を捻出できるようになりました。さらに、片づけの悩みを抱え込んできた彼女を励ましたのは、一緒に片づけを進める仲間でした。

「同じ悩みを持つみんなからの言葉がとてもうれしかったです。ちょっと片づけたことを報告すると、家族は誰も反応してくれないのに、みんなからは『すごい! できてるね!』って言ってもらえて……。それがモチベーションにつながりました」

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