遠足で子どもたちが楽しみにしているお弁当タイム。普段の給食は、全員が同じメニューですが、遠足で食べるお弁当は、中身も外側もボリュームも千差万別です。大阪の公立小学校の現役教師・松下隼司先生に、最近の小学生のお弁当事情や変化について、教えてもらいました。
【写真】あのキャラクターがお弁当に! 手作りキャラ弁はこちら(全4枚)残り物を詰めていた昔のお弁当
大阪の公立小学校で教師をしている松下隼司と申します。今年で教師になって23年目です。中学1年生の息子と、保育園年長の娘の父親でもあります。
私が子どものころや教師になったばかりのころは、遠足のお弁当のおかずは、唐揚げやコロッケなど、昨日の晩御飯のおかずが入っていることがよくありました。翌日の遠足のお弁当を考えて、前日の晩御飯のメニューを唐揚げやコロッケなどの揚げ物にして、お弁当用に多めに作っておくことが多かったと思います。そして、遠足当日の朝に、お弁当箱に詰めていました。前日の晩御飯の残り物の肉じゃがや、おでんが入っていることもありました。
そして、遠足の日に「昨日うちの晩御飯、唐揚げやってん」「うわ~、昨日の晩御飯の残り物が入ってる~!」など、子ども同士の会話がよく聞かれていました。
しかし最近は、とても暑さが増して食べ物が傷みやすくなりました。親御さんも衛生面のことを考慮して、遠足当日の朝は、普段より早く起きて、お弁当を1から作っているかと思います。前日の晩御飯のおかずを多めに作っておき、遠足のお弁当箱入れる光景はあまり見られなくなりました。
冷凍食品の進化にびっくり
遠足のお弁当を作る大変さを知ったのは、自分自身に子どもができ親になったときでした。私自身が親になるまでは、「明日、遠足のお弁当、楽しみやね~」と気軽にクラスの子どもたちに話していました。
遠足が雨で延期になったら、教室でお弁当を食べます。そのときも、親御さんの労力も知らない私は、子どもたちに気軽に、「今日は雨で遠足が延期になって残念やったけど、お弁当の日が増えて良かったね~。そう考えると、ラッキーやね」と楽しく話していました。
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