子どもが不登校になると、周囲や学校などで「不登校はダメなこと」といった発言をする人もいます。「不登校」をどうとらえらたらいいのでしょうか。不登校ジャーナリスト石井しこうさんが、文科省の学習指導要領を意訳して6つのポイントにまとめました。著書「学校に行かなかった僕が、あのころの自分に今なら言えること」(大和書房)から紹介します。
【マンガ】「学校を休ませる不安」など、今じんこさんのマンガはこちら(全38枚)学校へ行かなければ「義務教育違反」 不登校なんて絶対ダメでしょ
「不登校なんて許されない行為」「不登校は義務教育違反だ」と言う意見はまちがいです。ネットやテレビに出ている大人がそう言っていたとしても、誤った発言だと私は思います。また学
校の先生のなかには「文科省が不登校を許していない」とか「学校に来なくていいとは、学校の先生は言えない決まり」と言う人もいます。これも誤った認識です。文科省は不登校という選択肢や休息の必要性を認めています。不登校が禁じられているような発言は、先生個人の勝手な意見にすぎません。10代のころは信じられないかもしれませんが、大人(先生)もまちがえます。しかもまちがったことを教えてしまうことがあります。ご注意ください。
では、文科省は不登校をどう考えているのか、学習指導要領を意訳するとポイントが6点あります。
文科省は「個々の状況に応じた必要な支援」を強く訴えています。
学校とは、学ぶための「手段」にすぎません。学校が合わなければ、ほかの手段があってよいはずです。しかし現在は、1つしか手段が示されていません。その手段から外れると「おかし
い」と責められさえします。こんな状態はおかしい。将来はきっと変わっていきます。いろん
な場で学ぶことが当然になるはずです。
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