――連載1回目の復習ですね。
菅井:毎月の家賃を払っているぐらいでしたら、独身の若い方なら中古の30~40㎡くらいのマンションを買ってみてはどうでしょうか。そして結婚まで自分が住んでおき、結婚した時に売却するなり、賃貸に出すなりすればよいのです。
――結婚といえば、菅井さん。銀行員時代に結婚相談にも乗っていたとか。
菅井:そうなんです(笑)。取引先の企業さんとか、地元の大家さんとか顔なじみになってくるといろんな話になる。うちの子が独身なんだけど……という相談もありました。本来、銀行って、そういう色々なお困りごとの相談場所であるべきだと思うんです。信頼がすべて。ネットワークがすべてかと。
――どれだけAI社会が進んでも人にしかできないものがありますね。それは人と人の結びつきです。
菅井:私は、税理士の資格も宅建の免許も持っていません。CFP(公認ファイナンシャルプランナー)の資格だってありません。でも私には持っているものがある。それは人脈です。多方面で活躍されるさまざまな人々、たくさんの優秀な方たちとつながっています。そういうものを常に持って、丁寧な人付き合いをしていくことがビジネスで成功していく秘訣かもしれませんね。
ストレスがない生活
――冒頭で闇バイトに触れましたが、もしも本当に切迫した事情でお金が必要で「助けて」と言える環境があれば、もしかして誰かの命が失われなかったかも……。人とのつながりの薄さを感じざるを得ません。残念です。
菅井:誰かの喜ぶ顔が自分の働く喜びになる。そんな経験を沢山しながら育った子どもは、大人になってからも働く意味や自分の生きる意味を見失うことはないと思います。誰かの「困った」を発見し、それを自分が「解決」する。その対価として「お金」を得る。第二の人生にやりがいを求めてボランティア活動に取り組まれる方もいらっしゃいますが、長続きしないケースも見てきました。どうしても疲弊してしまうんです。お金は「消しゴム」みたいなもので、それによって人間関係をニュートラルにすることができるものです。前回で触れた「ライフワーク」と「ライスワーク」。これを分けて考える方が、ストレスがない生活が送れる気がします。