2024年2月のケニアのルト大統領夫妻との午餐で、投資貿易産業大臣らを笑顔で接遇する愛子さま。通訳者の姿は目立たず、英語で直接「おもてなし」=2024年2月9日、皇居・宮殿「連翠」

 ところで今年2月、皇居・宮殿でケニアの大統領夫妻を招いての午餐(昼食会)に、両陛下の長女、愛子さまが初めて出席して、話題になった。

 トランプ氏が3度目の来日が実現した場合、愛子さまとの対面はあるのか。

 前出の式部職を経験した人物は、こう話す。

「たとえば、『公式実務訪問賓客』での接遇となれば、宮殿での午餐が開かれ、両陛下と皇嗣ご夫妻、そして皇族代表としてどなたかが出席されます。また親しい皇族方が個別に、食事会を催すこともあります」

 着物をお召しになった雅子さまが会見や午餐に出席されたように、愛子さまが振袖で出席する機会もありそうだ。
 

2005年には、天皇家の内親王である紀宮さま(現・黒田清子さん)が、アイルランドのメアリー・マッカリース大統領とその夫のマーティン氏と都内ホテルで会見をしている。愛子さまが両陛下を支え、おひとりで賓客を接遇する日も近いかもしれない=2005年、都内ホテル

 2019年6月、フランスのマクロン大統領夫妻らとの昼食会には、秋篠宮家の次女の佳子さまが皇族代表として出席している。

 もっとも、皇族の代表として両陛下を支えるのは、主に天皇家の内親王の役目のようだ。平成の皇室では、紀宮さま(黒田清子さん)が、フィンランドやフランス、ブラジルの大統領夫妻など賓客との午餐に出席しており、アイルランドの大統領夫妻とは都内のホテルで会見もしている。

 トランプ氏の3度目の来日が「国賓」待遇ではなくとも、天皇家の内親王である愛子さまと対面する機会は十分にありそうだ。

 平成の時代に侍従として仕え、駐チュニジア、駐ラトビア特命全権大使などを歴任した多賀敏行・中京大学客員教授は、こう話す。

「よく言われることではありますが、王室を持たないアメリカは、歴史を持つ王室や皇室からの接遇を、好意をもって受けとめてくれる傾向があります。ましてや天皇家の内親王は別格であり、海外の要人にもその重みは伝わるでしょう」
 

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