紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良/約6000坪の広大な敷地内には、旧県知事公舎のメイン棟や名勝・吉城園、茶寮などがあり、そのどれもに悠久の歴史が宿る。写真はメイン棟
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 毎年、「一生に一度は泊まりたい!」と思わせてくれる極上のホテル100軒の最新情報を届けてくれる ASAHI ORIGINAL「今、行きたい日本の憧れホテルBEST100 2025年版」が10月21日に発売された。2025年版では「日本の美に没入する旅。」をテーマにホテルをチョイス。ページをめくるたび、ため息が出るような「憧れホテル」に没入する感覚が味わえる。

 2025年版の巻頭を飾ったのは、日本を代表する古都・奈良に誕生した唯一無二のホテル「紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良」。発売を記念して、その記事を公開したい。

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 2023年8月に開業した「紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良」。春日大社や興福寺、東大寺などの世界遺産を擁する奈良公園内に、唯一無二の和のラグジュアリーホテルとして誕生した。

 ホテルメイン棟は、大正時代に建設された奈良県知事公舎を引き継ぎ、現代的に蘇らせたもの。威風堂々とした木造建築に一歩足を踏み入れれば、非日常の世界が待っている。チェックインは、大正時代の趣を残すラウンジ「寧楽(なら)」で。格式高い建物に用いられる格子状の格天井(ごうてんじょう)や、ゆらぎのある大正ガラスを用いた窓など、美しい意匠の数々に心を打たれることだろう。

御認証の間/保存される前は応接室として使われていた。ここに続く廊下には、来賓客が使ったというコート掛けがそのまま残されている。室内は入口付近から見学できる

 1951(昭和26)年11月に、昭和天皇がサンフランシスコ講和条約と日米安全保障条約の批准書に署名した場でもある「御認証(ごにんしょう)の間」も、当時のままに保存されている。

客室棟を手掛けたのは隈研吾氏

 建築家・隈研吾氏が手掛けた客室棟は、ホテルのコンセプトである〝伝統と現代の結び〟を体現している。「花鹿」「鳳凰」と名付けられた2棟には、全部で43室のゲストルームが用意されている。奈良の山林をモチーフにしたという壁やじゅうたん、木漏れ日のように空間を照らす照明など、自然をイメージした館内のデザインが、くつろぎの時間へと誘う。

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歴史や文化と現代的快適性を両立