日本人は卵が大好き。国民一人当たりの年間消費量は、平均約320個と言われます。
その卵が広く一般的に食べられるようになったのは、江戸時代中期頃。
当時は、ゆで卵や生卵を売る行商人が「たあまご〜、たあまご〜」と売り歩いたそうです。
現代では、朝食の目玉焼きから夕食のオムライス、あるいはパンやケーキの材料として、ほぼ毎日食卓に登場する身近な食品「卵」ですが、じつは誤解されていることも多いのですね。
安心して美味しく食べるために ── 卵のお役立ち情報を紹介します。
生卵とゆで卵はカンタンに見分けられる!?
冷蔵庫の中で、生卵とゆで卵が一緒になっていたら ——。
この2つを見分けるのは、とてもカンタン。
卵を寝かせてクルクルとまわしたとき、よくまわるのがゆで卵で、あまりまわらないのが生卵です。ゆで卵は面白いほどまわるので、ぜひ試してみてください。
ちなみに、ゆで卵の殻のむき方でオススメなのが、お尻(丸い方)を台の角などで軽くヒビを入れてから、ゆでる方法。面白いほど、きれいにむけますよ。
えっ? 卵はコレステロール値を下げる!?
日本は世界でも2、3位を争う卵消費国ですが、コレステロール値を上げる悪者説もまた有力。
そもそも卵は、1羽の鶏が育つまでの栄養素をすべて持っている、栄養価の高い食べ物です。
人間に必要な栄養素もまんべんなく含まれおり、「完全栄養食品」とも言われるのですね。
コレステロールも多い食品ですが、血中コレステロールを上昇させるミリスチン酸は、ほとんど含まれていないうえ、逆にコレステロール値を下げる効果のあるオレイン酸が豊富に含まれています。
また、卵白に含まれるアミノ酸シスチンや卵黄に含まれるレシチンも、悪玉コレステロールをやっつける働きが。
けして、コレステロール値を上昇される悪者ではないのですね。
レシチンは、記憶力や集中力を高めたり、自律神経のバランスを整える役割も果たす脳に優れた成分。
卵黄レシチンは生に近い方が効果を発揮するので、卵かけご飯などがオススメです。
卵の賞味期限の期間の意味は!?
この「卵かけご飯」は日本独特の食文化ですが、そもそも生卵をそのまま食べている国はあまりないのですね。
これは、日本の卵の衛生管理基準が厳しいから成せること。
最近では、サルモネラ菌の発生を抑えるために毎日徹底した清掃と定期的な消毒・検査を実施や、衛生管理には非常に気を使っている国内の養鶏場も多いのですが、保存状態が悪かったり、殻にヒビが入っていたり、あるいは生卵を割ったときに黄味が崩れたり、白身の色が変わっていたら、絶対に食べないこと! これは鉄則です。
── 卵は栄養満点の安心、美味しい食品です。
ぜひ卵を食生活に上手に取り入れ、健康的な生活を送ってくださいね。
参考 日本養鶏協会、日本卵業協会HP