政権交代が実現した09年当時、民主党はパワーがあり、「鳩山・菅」という“スター”を抱えていた。枝野前代表のほか、前原誠司元民進党代表や玄葉光一郎元外相といった40代の若手政治家も綺羅星のごとく存在した。では自民党が振るわず、野党にとって政権奪取のチャンスだと言われる現在はどうか。ある立憲民主党関係者は代表選について、こう述べていた。

「自民党総裁選と比べたら、うちの代表選は学級委員会の選挙のようなもの。だから埋没しないように、なんとか工夫しなければ」

 ちなみに、民主党時代の1999年9月、このときも自民党総裁選の4日後に代表選を行った。結果、代表は菅氏から鳩山氏に。そして、2000年の衆院選で32議席増やした。

 今回はその前例にあやかるのか、それとも「コップの中の争い」で終わるのか。

(政治ジャーナリスト・安積明子)

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安積明子

安積明子

■あづみ・あきこ/兵庫県出身。慶應義塾大学経済学部卒。国会議員政策担当秘書資格試験に合格し、政策担当秘書として勤務。その後テレビなど出演の他、著書多数。「『新聞記者』という欺瞞|『国民の代表』発言の意味をあらためて問う」(ワニブックス)などで咢堂ブックオブイヤー大賞(メディア部門)を3連続受賞。近著に「眞子内親王の危険な選択」(ビジネス社)。趣味は宝塚観劇。

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