電話は1日200~300件
県の担当部署では、次のように説明する。
「代表電話にかかってきた苦情などは、決まった部署で対応しています。(斎藤知事に関する苦情は)1日100件くらいですが、内容によっては他の部署にも転送されるので県庁全体ではそれ以上ではないでしょうか。県民、国民のご意見を聞き、県政に反映させるということで、とにかく拝聴をするばかりです。こちらから意見などを言うことはありません」
県職員が苦情対応に追われる現状について、県議会の文書問題特別委員会(百条委員会)の委員でもある竹内英明県議は、こう指摘する。
「県庁全体ではクレームの電話が1日に200件から300件ほどと聞いています。職員の方々は仕事とはいえ心労負担はかなりのものです。すべて斎藤知事の責任であり、形を変えたパワハラかもしれません」
消えていった取り巻きたち
斎藤知事らへの内部告発について、百条委員会が8月2日に開かれ、知事本人への尋問を8月30日に行うことを決めた。
これまで斎藤知事は、記者会見で疑惑について問われても、
「百条委員会にしっかり対応していく」
などと回答を拒んできた。
百条委員会は、正当な理由がない証言拒絶や虚偽証言は、禁固刑や罰金を科すことができる。知事はこれまでのように回答を拒むわけにはいかなくなる。
知事周辺にも変化が起きている。
死亡した元県民局長の告発には、斎藤知事だけでなく、当時の片山安孝副知事ら斎藤県政を支える幹部らの名前も記されていた。そして、元県民局長を調査し、処分を決めたのもこの幹部らだった。
「斎藤知事に取り入っていた、牛タン4人組と呼ばれる幹部です。東日本大震災のとき、被災地で牛タンを食べながら斎藤知事を囲んだものばかりが、イエスマンとして取り巻きとなっているので、そう揶揄されています」(Aさん)