御料牧場を散歩する天皇ご一家。移動中に眺めた菜の花について説明するも、愛子さまは「あまり気づかなかった」=2024年5月2日、栃木県高根沢町

 猛暑が続いているが、世の中は夏休み、行楽の季節。貴重な休日を過ごす皇族方の「あのとき」を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2024年5月11日に掲載した記事の再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。

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 天皇ご一家は5月の大型連休中、ご静養のために栃木県高根沢町にある御料牧場に滞在された。このときの天皇陛下と皇后雅子さま、長女愛子さまの弾けるような笑顔を、印象深く見た人も多いのではないだろうか。

 夕陽が差す牧場を散歩するご一家。とりわけ印象深いのは、リラックスした「いい笑顔」でいらっしゃったことだ。

 子馬の成長を感慨深そうに眺めていた雅子さまが、馬に手を振った。

 天皇陛下は、4月に滞在した1年前と比べて「去年は菜の花がきれいだった」と、御料牧場までの道のりを振り返った。雅子さまがにこやかに「うん」と相づちを打つと、陛下は楽しげな表情で「今年はね、渡良瀬川にたくさん……」と続けた。

 ところが愛子さまは、「あまり気づいていなかった」とツッコミを入れるように笑い、雅子さまにも目線を送る。

「いやいや、ちゃんとあそこのところね」と食い下がるものの、あまり家族の共感は得られていない様子の陛下。そして、説明好きな「お父さん」を「いつものことね」といった表情で見守る雅子さまと愛子さま。

 どこの家族でもある、平和なやり取り。大きく表情を動かして笑うご一家の様子を、写真で振り返る。

(AERA dot.編集部・永井貴子)