仲村トオル(写真:アフロ)

猟奇的な悪役もこなす

 芸能評論家の三杉武氏は仲村についてこう述べる。

「ほぼ演技未経験で主演を飾ったデビュー作『ビー・バップ・ハイスクール』が大ヒットし、シリーズ化もされたことで、仲村さんの俳優人生は幸先の良いスタートとなりました。その後も40年近くにわたり息の長い活躍をみせているのは、ご本人がかなりの努力家だからでしょう。クールな二枚目からコミカルな三枚目、正義感の強い熱血漢、人当たりの良い温厚な役、猟奇的な悪役など演技の幅も広く、主役も脇役もできる稀有な存在と言えます。国内以外でも、韓国映画『ロスト・メモリーズ』では韓国のアカデミー賞と言われる大鐘賞で助演男優賞を獲得したほか、香港映画『ジェネックス・コップ』や中仏合作映画『パープル・バタフライ』など海外作品にも多数出演しています。世界的に評価されている点も見逃せないでしょう」

 若い頃より今のほうが好きという視聴者も多く、仲村の需要はますます高まりそうだ。

(丸山ひろし)

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