女性ボート部でテムズ川に通う雅子さま
「お妃候補」としてメディアに注目されていた、留学中の雅子さま。
マスコミを避けながら、オックスフォード大への留学を検討していた友人に現地を案内して食事をとると、「勉強があるの!」と大急ぎで寮に戻っていったという。
そうした背景もあり、オックスフォード時代の雅子さまの様子については、詳しいことは知られていなかった。
それだけに、今回の英国訪問を前にした記者会見で陛下が紹介した、
「雅子からは早朝に起きてボートの練習に参加した話などを聞いたことがある」
といったボートのエピソード。女性ボート部に所属し、テムズ川に週に3回通っていたという報道もあったようで、雅子さまの貴重な横顔のひとつだ。
とはいえ、そもそも外務省の官僚の海外での留学生活は、目が回るほど忙しいのだという。
前出の多賀さんも、外務省に入省してまもなく、英ケンブリッジ大学で2年間の留学生活を経験している。
「外務省に入って本省で1年勤務すると、在外研修として海外の大学や大学院に2~3年間留学します。一方で在外公館に書記官として登録されており、昭和や平成の時代は、視察や会議のために日本から来た政治家の案内や通訳に駆り出されることもたびたびありました。まず若くて体力がある。加えて研修中なので細かな用事もいいつけやすく大使館としても重宝するわけです」
オックスフォード大やケンブリッジ大をはじめ、英国の大学で伝統的に取り入れられてきたのが、1人または多くて3~4名の学生に教授がついて指導するチュートリアル(個別指導)。学生と教授との距離は近い。
チュートリアルのために読まなければならない課題図書は毎週20~30冊あり、そのレポートを英文で書かされる。時期によっては朝から晩まで図書館にこもり、周囲の自然や風景を愛でる余裕もない生活を送るという。
外務省のウェブサイトには、在外研修の体験談が掲載されているが、令和の時代になっても勉強漬けの留学生活というのは変わらないようだ。