どうしたら探し物が見つかるか。逆説的ですが、「自分が今持っている奇跡的なもの」にスポットライトを当ててみてください。
奇跡と言っても何も宝くじに当たる必要はなくて、例えば「部屋に屋根がついていてありがたい」とかのレベルで構いません。「先日買ったコーヒーカップがすごくお気に入りになった」とか、「服のシミがきれいに落ちた」とか。そういう身近にある奇跡を見つけて感謝する習慣を作ると、不思議なことに運が向いてきます。
「何かが足りない」と思っているときって、その渇きや不満を実は周囲に少しずつばらまいてしまっていると思うんです。だから意識してその逆の状態を作ってあげましょう。
僕もたまに夜1人で道を歩いたりして月を見たりすると、今の自分がありがたいなと思うものを3個ぐらい挙げて、「ありがとうございます」と報告して泣きそうになっています。
接客業でお客さんの気持ちに寄り添いすぎて疲れをためてしまう人には、お寺で写経をしたり真言を唱えたりすることもおすすめです。
感情移入しすぎてしまう時に、ちょっと意識をそこから離して冷静な対応ができるようになると思います。
※AERA 2024年6月24日号