「虎に翼」の寅子の仲間たちも高等試験突破を目指して勉学に励んでいます。その一人、寅子の家の書生、優三(仲野太賀)は銀行に勤めながらの居候の身。緊張するとお腹がどうしてもゆるくなる優三。何年も落ち続けていたのですが、とうとう今回初めて一次試験を通過。しかし喜びも束の間、二次試験にはあえなく落ちてしまいます。

 一次を通れば、来年は二次の口述試験から挑めるのです。しかし優三はついに弁護士への道を諦めることを決断してしまいました。

「は? なんでだよ? もったいねぇな!」と今朝、ホテルの部屋のテレビに向かって呟いた私。

「せっかく、ここまできたんだからもうちょっと頑張れよ」と、テレビの中で寅子の父がまるで同じことを言ってました。

 すると寅子の母が「当人が決めたことなんだから……」と一言。

 何言ってんだよ、石田ゆり子(寅子の母)。全然いけるって、優三は!!

『漂流』読んでみろって。アホウドリの肉食いながら、雨水をすすりながら、何年もかけて拾った木材を寄せ集めて作った船で故郷に帰れた人がいたんだよ!!

『タイガーマスク』読んでみろって。孤児院で育ちながら、虎の穴なる謎の悪役レスラー養成施設で死ぬような特訓を受けて、正義に目覚めてスーパースターになった人がいたんだよ!!

「シューティング 合宿 佐山聡」で検索して動画見てみろって。足利工大高(当時)の体育館で「それがお前の本気の蹴りかっ!!!」って横っ面張り倒されてるシューティングの若者がいたんだよ!!

 優三、頑張って。私は優三が法廷で、法の助けを必要としている人を弁護している姿を見てみたい、そう思うのです。

 今夜あたり、無人島で六法全書片手に、佐山聡に竹刀でパチコーンッと入れられつつ、アホウドリを追いかけている優三さんの夢をみそうです。

 優三ロスにはまだ早すぎる。

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