
天皇陛下は2月23日の誕生日にあわせて会見し、能登半島地震の犠牲者に対する追悼の意や、雅子さまらご家族へのお気持ちを述べられた。記者会見や宮内庁を通じた発表によって国民に届けられる、皇族方の「思い」。皇室の「あのとき」を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2023年11月30日に掲載された記事の再配信です。肩書や年齢等は当時のもの)。
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秋篠宮さまは11月30日、58歳の誕生日を迎えた。皇室からの情報発信や「天皇の定年制」など、従来の慣習にとらわれない発言で、たびたび注目されてきた秋篠宮さま。その問題提起は皇室の「変化」にもつながっている。秋篠宮さまが投じる一石には、秋篠宮家としての「役割」と「狙い」があると、秋篠宮さまと長年親交のあるジャーナリストは指摘する。
「皇族のSNSの利用」「事実誤認がある記事への反論」「天皇の定年制」「大嘗祭は私費で」――。これまで秋篠宮さまが、記者会見の場で発信してきたキーワードだ。
秋篠宮さまが発信してきた言葉は、皇族としてはすこし「過激」なものと受け止められた。世間から注目され、ときに波紋を広げることもあった。
秋篠宮家と長年親交があり、『秋篠宮』の著者でもあるジャーナリストの江森敬治さんは、こう話す。
「国民と苦楽を共にする皇室が基本ですが、秋篠宮さまは時代に即した皇室の在り方というものも常に模索されていらっしゃいます。こうした思いもあり、記者会見などで積極的にご自分の意見を発信しているのではないでしょうか」
秋篠宮さまのこれまでの発言を、振り返ってみよう。

「国民のニーズに応えるべき」と秋篠宮さま
「一定の基準を超えたときには、例えば反論を出すなど、そういう基準作りをしていく必要があると思います」
2021年、56歳の誕生日にあたっての会見で秋篠宮さまは、このように述べた。長女の小室眞子さんの結婚をめぐり、事実とは異なる報道やSNSでの書き込みなどを受けての発言だった。
それまで個別の報道などへの対応をしてこなかった秋篠宮さまだったが、
「雑誌であれネットであれ、誹謗中傷、深く人を傷つける言葉は許容できるものではない」
と指摘。反論するための「一定の基準」の必要性について言及した。