竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
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 きょう10日から、中国の旧正月の「春節」が始まる。国際線の本格回復には至っていないものの、日本へ来る観光客は少なくない。コロナ禍が終わり、インバウンド需要に沸いているが、以前とはコンビニの利用の仕方が変わってきているという(この記事は、2023年12月18日に配信されたAERA 2023年12月25日号の連載の再掲です。記事中の情報は当時)。

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「コンビニ百里の道をゆく」は、54歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
 

 今年はコロナも落ち着いてきて、日本を訪れる外国人の方々(インバウンド)の数も増えてきているようですね。日本政府観光局の発表では、10月のインバウンドが251万人を超え、月別の訪日客数で初めてコロナ前を超えたとか。年間3千万人ペースになってきたことになります。

 我々のお店でもそれは実感していますが、もう一つ気づくのは、インバウンドの方々の買い物の仕方の変化です。コロナ前は例えばコンビニでも中国で人気の化粧品をたくさん買われたり、インバウンドの方向けの「お土産セット」のようなものを買われたり、というイメージでしたが、それが少し変わってきました。

 いま来られているインバウンドの方々の「コンビニの使い方」は、日本人旅行客と同じだと感じます。

 日本で過ごすために必要なもの。あるいはあると便利なもの。小腹が空いたら、のどが渇いたら、洗面用具忘れたらコンビニと、「旅行の日常使い」をされているようなんです。

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竹増貞信

竹増貞信

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

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