習い事を始めようと思ったとき、まず「わが子に合うかどうか」を考えると思います。同じ習い事でも、場の雰囲気や先生のタイプ、学習のスタイルはさまざま。そこで、わが子により最適な場所を見分けるヒントになるのが「気質」です。気質によって子ども本来の持ち味を知れば、習い事選びの参考にすることもできます。東海大学文化社会学部心理・社会学科教授の芳川玲子先生に子どもの気質についてお話を伺いました。子育て情報誌「AERA with Kids2023年冬号」(朝日新聞出版)からお届けします。
【図版】「遺伝・気質」と「性格」の違いとは?気質は、生まれ持ったその人の「性質」
「気質」とは、その人の性格の基礎のようなもの。
「生まれ持った『個性』というイメージです。性格は後天的なもので、生まれてから接する人や環境によって形作られ、少しずつ変えることが可能です。でも、気質は遺伝に近いもので、これを変えることはなかなか難しいのです」と話すのは、東海大学文化社会学部心理・社会学科教授の芳川玲子先生です。
「気質を知れば、わが子により合う環境を整えてあげることができます。たとえば、気質的におとなしい子どもを『活発になってほしいから』といきなり大人数で練習もハードなサッカークラブにいれても、続けることは難しいでしょう。でも、少人数でのんびり活動するクラブなら、楽しめるかもしれません」
こんなふうに、わが子の気質がわかると、どんな環境が最適かを考えてあげることができます。
気質は全部で9! わが子の気質はどちら寄り?
さっそく、次から9の気質それぞれの項目をまとめました。わが子は「どちらの傾向により近いか」をチェック。ママ、パパの「心のものさし」で見てあげましょう。
「気質はひとつだけに注目しないことが大切です。私は、気質はつねに『バランス』とお話ししています。そうすることで『全体で見るとおとなしいけれど、人見知りではない』など、いろいろな面が発見できるのです」
次のページへ「活発」or 「おとなしめ」どちらのタイプ?