まずお話ししたいのは、「お湯の量」についてです。
体をどこまでお湯につけるか。これがとても重要なんです。
子どものころ、両親からこんなふうに言われたことはないでしょうか?
「肩までしっかりつかりなさい!」
「100数えてから上がりなさい!」
もしかすると、今はあなたがお子さんにそう言い聞かせているかもしれません。
心臓に無理をさせないために「お湯の量」が大切
じつはこの入浴方法、血流改善の観点から考えると、とっても危険。
悪い入浴方法の代表例なんですよ。
理由はかんたん。肩までつかると、血管が、水圧によってギューッと押さえつけられてしまうからなんです。
心臓よりも高い位置まで湯につかってしまうと、静脈の圧よりも水圧が高くなります。それによって、手足や内臓の静脈がギュッと圧迫され、血液が心臓に向かって一気に移動。すると、心臓は増えた分の血液をくみ出すために、無理して働くようになります。
肩までつかっている本人は、「いい湯だな」と思っていても、体は心臓に負担がかかるという「緊急事態」への対応に大わらわとなっているわけです。