50歳まで生きていると、ほんといろんなことがあった。
やっぱり、つらいこと、悲しいこと、悔しいこともいっぱいあった。
そして、なかなか浄化できないことだってある。
そして、不思議なことに楽しかったこと、幸せだったことよりも、そんなことの記憶のほうが蘇ってきたりする。
何人もの人にお金を貸した。
「お金を貸す時には、返ってこないと思いなさい」
と、いろんな人に言われた。
わかって貸したつもりだけれど、ふとその人が楽しそうに偉そうなことを言っていると、
「借りたお金も返さないで、よく言うよなあ」
なんて思ってしまう。
それどころか、
「わたしにお金返してくれないかなあ」
と、思い出してしまったりする。
仕事での裏切りなんて山ほどある。今から思うとわたしも甘かった。
「この人を信じて大丈夫」と、思っていたら、わたしの仕事をすべて持っていかれたり、お客さんに悪口を言われたり。
お金でもめたこともあれば、ネットに悪口を書かれたこともある。
正直、開き直って、「ぜんぶ、バラしてやる!!」などと感情的になったこともある。
そのたびに、心のどこかで、
「そんなことをしても仕方ないよ」
「自分がみじめになるだけだよ」
と、ささやいてくれるもうひとりのわたしがいた。
とはいえ、「神様は、ちゃんと見てくれている」と、信じたい自分と、「やっぱり、神様なんていないかもしれない」と、思いそうになる自分の間で揺れる。
そんな自分に悩んだこともあった。