また、大きくて「かっこいい」ゴキブリとして人気の代表格が、オーストラリアの草地で生息するヨロイモグラゴキブリだ。巨大化した茶色いダンゴムシのような姿で、8センチほどにもなる。人気だけに値段は高く、成虫のペアで約8万円、子どもなら2匹で3万円くらいになるという。
一方で、1匹500円前後のブラベルスギガンテウス(中南米原産)が、リーズナブルな価格で人気だという。
客層の中心は、30代の男性。爬虫類を飼育してきた人が、ゴキブリに興味を持つことが多いのだという。
「飼育が楽で、種類も多いので、それなりに人気があります。ただ、爬虫類マニアには好評ですが、ウサギなどの小動物を飼っている人には、かなり受けが悪いです」
と担当者は苦笑する。
ヤフオクは断然安い
さらに水波さんは、ペットショップのほかに「ヤフー・オークション」などのネットオークションで、ゴキブリを手に入れてきたという。その理由は価格だ。
「断然安いんですよ。私たちは研究用にオスとメスを4匹ずつ買うので、それなりにお金がかかります。なので、国内産はもちろん、輸入が許可された外国産のゴキブリについても、基本的にネットオークションで買っています」
農林水産省植物検疫所のウェブサイトで検索すれば、輸入が禁止されているゴキブリかどうかはすぐにわかる。
実際にヤフオクで「ゴキブリ」を検索すると、おびただしい数がヒットする。さらに価格も安く、ペットショップで一番人気だというニジイロゴキブリが1000円程度で売られていた。
扱っているのが生き物だけに、届いた時点で弱っていたり、死んでいたりというトラブルが心配になるが、「死着のようなトラブルは一度もありません」と水波さん。
「アイスクリームカップのような直径10センチほどのプラスチック製の容器に入れられて届くんですが、みなさんゴキブリを送る方法をよく勉強されていますよ」