断食が21日くらい経ったときに、悪さばかりしていた村人たちは「こんなことさせちゃだめだ」って改心して働きはじめたんだって。自分を変えて、相手まで変えた究極のエピソードだよね。これはさすがにまねできないけど、こうやって状況が変わることもあるんだなあ、ってよしおは感動したよ。

 自分が変わると、世界が変わって見えることもある。よしおは数年前から雑草のことを勉強しているんだけど、そのおかげでランニングがものすごく楽しくなったんだ。それまでは音楽を聴きながら走らないと退屈だったんだけど、雑草のことを知ってからは、「あ、あそこにヘクソカズラが!」「こんなところにはメヒシバが生えるんだなあ」って、発見ばかり。

 ドラマやニュースを見ていても、全然関係のないシーンで「オオバコが生えている場所なんだ」って気づくんだ。番組を作っている人も、番組に出ている人も全然気づいていないだろうけど(笑)。自分が変わると世界の見方が変わるんだなあ、って日々実感しているよ。

■お手本は「ちびまる子ちゃん」!

 だから、カラメルちゃんも、自分を変えることにちょっとチャレンジしてみない? 少し気になるのが、今のカラメルちゃんは人の嫌な部分が見えやすくなっている状況なのかな、っていうこと。じゃあどうやって自分を変えればいいのか、って話だけど、カラメルちゃんが何か大きな行動を起こすんじゃなくて、ちょっとだけ、クラスの見方を変えてみるんだ。

「ちびまる子ちゃん」って漫画あるでしょ? お手本は、あんな感じ。ちびまる子ちゃんって、ワーワー騒ぐうるさいはまじや、卑屈な永沢くん、暗い藤木くんに、能天気な山田くんとか、いろんな登場人物がいるよね。まる子はそれを「やれやれ」って言いながらも楽しんで見ていると思うんだ。国民的アニメになるくらいの作品だから、こういう状況って学校ではよくある光景なんじゃないかな。

 それを楽しめるようにしたのが、作者のさくらももこ先生なんだろうな、ってよしおは思ったよ。うるさい人やえらそうな人はたしかに嫌かもしれないけど、ちびまる子ちゃんを参考にして、ちょっと楽しむ視点を持ってみるのはどうだろう。

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