読書離れが進むといわれる今どきの子どもたち。本を読んでほしいけれどなかなか定着しないというご家庭に、子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を立ち上げた笹沼颯太さんが、子どもを本好きにする方法をアドバイス。でも、そもそもなぜ読書は必要なのでしょうか。今一度、読書の大切さを確認してみましょう。

MENU AIの時代こそ、読書の経験が生かされます 動画VS読書。僕なら、圧倒的に読書と答えます 読書は「やりたいことがやれる」力になります

AIの時代こそ、読書の経験が生かされます

――これからAIの発展によって、多くの仕事の形態が変わると言われます。子ども時代の読書は、将来にどのように関わっていくのでしょうか。

 今後、AIが発展することによって、どんなことが起こるか考えてみましょう。たとえば、翻訳などはAIがやってくれるようになりますよね。でも、ChatGPTなどの生成AIになると「指示がすべて」と言われます。そうなると、コミュニケーション、なにより「言葉をうまく使えること」が大切になってくるでしょう。

 最近は、絵や動画、音楽だって言葉から作ることができるようになってきていますね。言葉さえ使えれば、クリエイティブなものだって自在に作れてしまう。時代はどんなに進化しても、「言葉」の力は今も昔も変わらずに大きい。もっと言うなら、これからより重要になってくるでしょう。

 そして、その「言葉」の土台となるのが、子ども時代の読書体験だと思っています。

 大人になってからの仕事って、そのほとんどのベースがテキストですよね。どんな仕事でも、文字を読んだり書いたりすることができるか、ドキュメント仕事が得意かどうかでその先が変わってくると思います。

 文字を扱うことって、子どもから大人までずっと続くんです。

動画VS読書。僕なら、圧倒的に読書と答えます

――読書によって、ほかにどんな力が育まれるのでしょう。

 元来「読み書きそろばん」と言われていました。読み書きって基本なわけですよね。ですから、そこから育つ力って計り知れないと思います。

 たとえば、自分からページをめくる積極性、文字を追う体力、文字から状況を頭に思い浮かべる想像力、読み続ける忍耐力…ちょっと考えるだけでも、読書のいいところとしてこれだけのものがあげられます。

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笹沼颯太
笹沼颯太

Yondemy(ヨンデミー)代表取締役。筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。東京大学経済学部経営学科に進み、3年生で中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「ヨンデミー」を設立。起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る。著書に『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

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