捨てられない不用品を手放す方法(イラスト:サヲリブラウン)
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 作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活躍するジェーン・スーさんによるAERA連載「ジェーン・スーの先日、お目に掛かりまして」をお届けします。

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 今日は背中がバキバキです。なぜって、大掃除を始めたからです!

 気が早いと思うなかれ。今年も残り15週とかそんなもんですよ。残暑が厳しいのでうっかりしておりましたが、もう9月下旬なのですよね。

 さて、今年の11月で、この家に引っ越してきて丸3年になります。月日が経つのは早いものです。引っ越してくるときに、私は多くのモノを整理して捨てました。前の家は収納がたっぷりあったので、断捨離せずとも暮らせたから。

 いまの家では、そうはいきませんでした。ですから、ヒーヒー言いながら捨てて越してきました。にもかかわらず、3年経ったらまたモノが増えている!

 我が家の問題は、棚や引き出しの中。冷凍庫から靴棚まで、パツンパツンにモノが入っています。これをやっつけ始めたのです。

 過去、広めの実家を清算した経験から、無理な断捨離は心理的負荷が強く、PTSDのような症状まで起こしかねないことを身をもって知っています。個人的な見解ですが、家にある不用品って「いらないけどゴミではないもの」がほとんどだから、後ろめたくなってしまう。「いつか使うかも」なんて考えたり。

 ですから、いま必要かで判断しても進まない。考え抜いた私が選んだ方法は「使わないけど捨てるには忍びないものはとっておく」です。

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ジェーン・スー

ジェーン・スー

(コラムニスト・ラジオパーソナリティ) 1973年東京生まれの日本人。 2021年に『生きるとか死ぬとか父親とか』が、テレビ東京系列で連続ドラマ化され話題に(主演:吉田羊・國村隼/脚本:井土紀州)。 2023年8月現在、毎日新聞やAERA、婦人公論などで数多くの連載を持つ。

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