2017年の連続テレビ小説「ひよっこ」でのブレーク以来、「カメレオン俳優」として多くの作品で活躍している。磯村勇斗さん。30歳となった今を語る。
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磯村さんが俳優を志したのは中学生のとき。自主映画を作ったら、友人たちから拍手喝采を浴びた。20年には、WOWOWの企画でショートフィルムの監督をしたことも。映画には、いずれ作り手としても関わっていきたい思いがある。
「映画のように大勢でものづくりをするときは、監督なりプロデューサーの中に、『なんとかしてこれを伝えたい』という強い動機がないと実現できないと思うんです。今30歳ですが、そういう強い動機を、これからどんどん発掘したり、キャッチしていきたいです。今はいろんな情報が無秩序に飛び交っている時代だし、その中からちゃんとした情報を取捨選択する力も問われています。若い僕らは、その中から大事なメッセージをしっかり見極めて、まとめて、整理して、発信していくことをしないと、どんどんパワーを失っていきそうな気がします。だから今は、違和感でも怒りでも、日常的に感じ取ったものをノートにメモして、いろんな感情を自分の中にストックするようにしています」
メモに残された感情は、ハッピーなことよりも、怒りやもどかしさ、腹立たしく思ったことなどのほうがずっと多い。