そこに飛び込んできたのが、夫妻の音楽配信大手スポティファイとの契約打ち切りのニュースだ。3年前に「アーチウェル・オーディオ」を通じて約28億円の契約を結んだものの、メーガンさんはわずか1シーズン(12エピソード)しか発表できなかった。マライア・キャリーなどの豪華なゲストを招いて「“野心的” とレッテルを貼られることがいかに女性のやる気をくじくか」などをテーマにインタビューしている。フェミニストを自称するメーガンさんは満を持して取り組んだはずだ。しかし、大金を投じて有名人を招いたものの、「私は、かわいいより賢いと言われて育った」など自分の言葉ばかりが大部分を占めた。スポティファイ幹部のビル・シモンズ氏は、オンラインでヘンリー王子からいかに妻が優秀かを聞かされたとして、「(二人は)ペテン師だ」と怒りの言葉を吐いている。

 しかもネットフリックスも近く契約を打ち切るとの話もある。二人はカリフォルニア州の約20億円の大邸宅のローンを払い、住宅税は年間約2千万円、警備費は年に約2億円を超える。弁護士費用に渡米の交通費など、出費のかさむ生活ぶりだ。スポティファイに続きネットフリックスとの契約打ち切りとなれば、贅沢なライフスタイルを見直す必要に迫られるだろう。

 そこに入ったのが、フランスの最高級ファッションブランド、クリスチャン・ディオールとの契約のうわさ。正式決定となれば、多額のお金が転がり込む。しかし、まもなくディオールから全面否定された。崖っぷちからの逆転劇は当分、かないそうにない。

(ジャーナリスト・多賀幹子)

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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