大阪府の吉村洋文知事は
「入札は条件を変更して再度、行うと聞いている。入札の不調が万博全体の工期、予算に影響を及ぼすことはない」
との見解を示す。
府のある幹部は
「現在の対策費は、土壌汚染、液状化、地中埋設物の撤去の三つで790億円。地盤沈下は含まれていない。吉村知事も追加費用について、かなり神経質のようだ。夢洲のような埋め立て工法で地盤沈下を抑える技術は“未知”という見解もあり、どれだけ負担が必要になるのかわからない。それになんといってもまだ国から認定がおりていない。綱渡りのようだ」
と不安要素が多いことを指摘する。
事業者の大阪IRは、昨年3月の大阪市議会で事業の撤退の有無について聞かれ、
「あるかなしやというご質問については、あるかもしれません」
と答えている。そして大阪市議会ではIR誘致のために、不動産鑑定を大阪市などの当局が「操作」したのではないかとの追及が白熱している。
万博とカジノは「ヤバイ」状況を脱することができるのか?
(AERA dot.編集部 今西憲之)