話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』では、毎号、一つの競技を取り上げて、やっても見ても楽しくなるうんちく(深~い知識)を紹介するよ。7月号では、ウエイトリフティングを取り上げました。
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<競技の内容>
バーベル(おもりのついた棒)を決められた方法で頭上に持ち上げて、その重量を競う競技。「重量挙げ」ともいう。「スナッチ」と「クリーン&ジャーク」を、それぞれ3回ずつ試技し、それぞれのベスト重量の合計で順位を競う。「両手と両足が完全に伸びなければいけない」などの条件があり、3人のレフェリーのうち、2人以上が白いランプをつけた場合に「成功」となる。
<ウエイトリフティングのうんちく5連発>
(1)もともと体操の一つだった!
ウエイトリフティングのルーツは、重い石などを持ち上げる力比べで、古代から世界の多くの地域で行われてきた。近代五輪でも1896年の第1回アテネ大会(ギリシャ)から男子のみ実施されていたが、そのころは体操競技の一つだった。現在でも、正しい動作で持ち上げなければ「成功」と認められないなど、体操のような採点競技の面も残されている。
(2)片手で上げる種目もあった!
五輪でも最初のころは体重による階級分けがなく、片手だけで持ち上げる「片手ジャーク」などの種目も行われていた。体操から独立したのは1920年のアントワープ大会(ベルギー)からで、2000年のシドニー大会(オーストラリア)から女子も正式種目に加わった。
(3)滑り止めの粉は便秘の薬!?
競技の際には、「チョーク」と呼ばれる白い粉を手や鎖骨の辺りにつけ、バーベルが汗で滑らないようにする。「チョーク」は炭酸マグネシウムという物質で、便秘の薬としても使われる。
(4)三宅一家は兄弟&親子メダリスト!
三宅宏実選手はロンドン大会で銀、リオデジャネイロ大会で銅メダルを獲得。父・義行さんはメキシコ大会の銅メダリストで、親子で五輪メダリストとなった。義行さんの兄・義信さんはローマ大会で銀、東京大会とメキシコ大会で金メダルを獲得している。
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