食事は「関係ない」という専門家と「関係ある」という専門家がいます。実体験でいうと「根菜を食べると何となく、母乳がよく出たような気がする」ということもありました。でも、「質のいい母乳は、あなたの食事で決まるんですよ!」と言われたら、プレッシャーに感じるお母さんもいるでしょう。食事だけが質のいい母乳を作るのではありません。やはりお母さんの体調が良いことも質のいい母乳ができる基本になります。
■和食以外は食べてはだめ?
おいしいおっぱいを作るために和食が推奨されています。私たち日本人は昔から和食を食べて生活してきました。とはいえ、和食以外のものを食べたくなることもありますよね。「ケーキが食べたい!」「唐揚げが食べたい!」。食べたい欲求があるのに、我慢して食べないほうがお母さんの精神安定にはよくありません。食べたいときは食べても大丈夫です。食べ物に敏感になりすぎず通常の食事をとりましょう。
育児はこれから長く続きます。母乳は1歳半ごろまで飲み続ける子が多いといいます。最初に頑張りすぎてスタートダッシュすると疲れます。「もう嫌だ!」と途中で投げ出してはもったいないので、「食べたいものを食べる」日があっても大丈夫。母乳や育児はマニュアル通りに進まないものです。頑張りすぎずマイペースで進めていきましょう。
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◯中田馨
なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。