私は専門家ではありませんが、すでにある種の新しいバランスに達していると感じています。ウクライナ戦争について興味深いのは、洗練されたテクノロジーの重要性ではなく、それどころか逆にいわばテクノロジーが後退しているということです。
われわれが気づきつつあるのは、本当の戦争をする場合には、問題はもはや最も洗練された武器を持つことではないということです。複雑なものでなくても、多くの武器を持つことの方が重要なのです。
私にとって、ウクライナでこれから何が起こるかに関して問いたいことは、サイバー戦に関して米国またはロシアのどちらが有能か、ということではありません。
両国はかなり互角だと思います。むしろ重要なのは、米国またはロシアのどちらが多くロケット、砲弾などを供給できるか、ということです。これらは長期戦に必要なものです。この戦争は、おそらく4、5年ほど続くからです。今、私たちは直接参戦していませんが、ウクライナとロシアの戦いは続きます。ウクライナもロシアも戦争を止めないことは明らかです。
そこで、もっと基本的な事柄に戻るわけです。従来型の破壊手段をより多く生産する工業システムの能力です。同時に、本当の戦争はロシアと米国の間で行われていることも明らかです。こちらは冷戦です。
ウクライナ侵攻が彼らの「冷戦」の延長として始まったことを思い出しましょう。プーチンが開戦の前に行った演説を思い出してみましょう。
みなさんはプーチンがウクライナへの宣戦布告を拒否したことを忘れているのではないでしょうか。彼は、「特別軍事作戦」について話しただけでした。しかし、彼が欧米、特に米国に宣戦布告したことは明らかでした。ロシアが望んでいるのは、米国に屈辱を与えることであり、単にウクライナの領土をもう少し奪うことではありません。