誰の身にも起こるのが、相続。親族間の紛争にもなりうるが、最近ではトラブルが多様化、複雑化しているという。そんな現代だからこそ、専門家は遺言書の重要さを強調する。
少子高齢化に加え、家族の形態が多様化し、相続に対する考え方や価値観なども人それぞれで大きく変化している現状をとらえて、あらゆる意味で「時代の過渡期にある」と、相続トラブルなどを手がける鞠子千春弁護士は話す。相続紛争の個別案件の内容は明かせないというが、例えば、実態は夫婦そのものなのに内縁関係であることから発生するトラブル、あるいは子どもの認知の問題に絡む紛争、老老介護といった高齢者同士の壮絶な日々の末に待ち受ける相続問題、高齢の相続人同士による争いなど、案件自体も複雑化かつ多様化してきている。