通用しないなあって思うとき多々ありますよ。若いマネージャーに「次、こうしてほしいな」って言うと「ありがとうございます!!」って。「違う違う、全然ほめてないん。そこ直してね、っていうニュアンスが入ってんねんけど!」みたいな。

 昨年結婚しまして、奥さんは大阪です。まあなんとかやってますけど、奥さんも思ってるんじゃないですか。「この人、腹黒いわあ」って(笑)。思ってることがあったらハッキリ言ってほしいのが大阪の人ですからね。こっちは「察してね」って思うんですけど。まあ、しゃあないか、そういう文化か、ってお互い思ってるんだと思います。

 京男とうまくやるコツですか? とりあえず京都のことほめとくといいと思いますよ。でもあまりほめすぎると「京都のこと、何わかってはりますの?」ってなるから(笑)。最初に「あんま京都、詳しくないですけど、いいですよね」って言っとくといいと思います。

 あと自分の思ってることをガツガツ言わない。全体的に空気を読む。「やめろ~!」って言いたいところを「……どうにかならんかねえ?」って言葉を選ぶのが京都人なんです。「あの人、きらい」とは言わへんけど「合わへんかなあ」って。どっかに謙虚さを持っとくことが、京都人は好きですね。(ライター・中村千晶)

AERA 2017年11月20日号

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