一見すると結婚相手として求められる条件は揃っている。でも、存在しないような好条件の女性からの愛情を渇望することから、現実の恋愛や結婚ができない―――そんな、結婚できない「飢餓男子」とも言える男性が増えているようだ。かく言う記者も、そんなひとりである。
そんな中、結婚しなければ社会人として大変なことになると会社員が強く感じる瞬間がある。取材した飢餓男子たちは「独身の男性上司と接したとき」と、口を揃える。広告会社に勤めるDさんは言う。
「土曜や日曜などの休日に呼び出されることがありますが、呼び出すのは独身の上司と相場が決まっている。こちらに友人との約束があってもお構いなしで、気遣いがまったくない。一種のパワハラです。ああはなりたくない」
仕事上、クライアントの企業向けに企画書を書く業務も多い。他の上司は時間内に効率よく終わらせようとするのに、独身上司は際限なく直したり提案を増やしたりするように命じてくる。まさに「倍返し」と言いたいところだ。