「オーストラリアだけでなく、アメリカでも子供たちに野球を指導。常に野球にはかかわってはいるけど『なかなか食えない』『日本でいい仕事あったら紹介して』と言っていた。オーストラリアなど海外に行くときはいつも『安いLCCの世話になっている』とも話していた。確かに、英語もうまくなったようで、海外にも精通していた。今回のニュースを聞いて、語学や海外の知識を使って密輸にまで手を出すほど苦しかったのかと思った」

 大野元選手は、自身のブログで野球についての思いを綴っているが、2017年1月には政治家の不透明な資金の問題について<お金もらってもいいけど、国の為にそれ以上の税金納めろ><不正に儲けたから世の為に使って下さいって>などと綴っている。

 また、2016年12月のブログでは<野球の基本の勉強、そして今後の心構え!!>

とも記している。前出の同僚はこう落胆する。

「プロでタイトルまでとり、コーチも経験して学校の先生になった選手なんてほとんどいない。選手時代から、練習の虫、勉強熱心だったから先生にまでなれた。今、侍ジャパンU15コーチなどもしており、子供たちを指導し、手本となる立場。その頑張りを影ながら応援していた球界関係者は多い。それが密輸だなんて、本末転倒だ。子供たちへの背信だ」

(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事