漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「トレース~科捜研の男~」(フジテレビ系 月曜21:00~)をウォッチした。
【カトリーヌあやこ氏による「科捜研の男」のイラストはこちら】
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タイトルは「科捜研の男」と謳い、女性研究員役の名前が沢口(新木優子)。なんなの、「科捜研の女」(テレビ朝日系)・榊マリコ(沢口靖子)からの、全力ツッコミ待ちなの?
なんせ最近のマリコは、新選組やシャーロック・ホームズのコスプレしたり、金髪のヅラかぶったりとサービス満点。「そこ、拡大鮮明化して!」と、フジテレビまでわざわざツッコミに来てくれそうだ。
しかしフタを開けてみれば、「科捜研の男」こと真野(錦戸亮)は、家族を惨殺された過去があり、心に闇を抱えたキャラ。「西郷どん」のコスプレしてくれそうな余地まったくなし。
主人公の過去に関して連想するのは、法医解剖医を描いたドラマ「アンナチュラル」(TBS系)だ。そのヒロイン、三澄ミコト(石原さとみ)は、一家心中事件の生き残りだった。
今年の正月、「箱根駅伝」の裏番組に、TBSがこのドラマの一挙再放送を持ってきたくらい評価の高かった作品。米津玄師の主題歌「Lemon」にのせて、ひと癖あるキャラたちが、小洒落た会話を交わす。
じゃあ、この「科捜研の男」がそういったセンスいいですね系かと言えば、まったく違う。だって刑事役が船越英一郎なんだもの。
もう、ここだけ2時間ドラマ。めっちゃ声でかい。