安倍晋三首相夫妻(代表撮影)
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財務省が14の決裁文書を書き換えていたことを認めた調査報告書
財務省が14の決裁文書を書き換えていたことを認めた調査報告書
決裁文書からは、昭恵夫人に関する記述も削除されていた
決裁文書からは、昭恵夫人に関する記述も削除されていた

 ついに安倍一強の牙城が崩れ始めた。

【画像】財務省の報告書には、安倍昭恵夫人に関する記述の削除も

 森友学園への国有地売却問題で財務省は12日、国会報告を行い、14の決裁文書を書き換えていたことを認め、約80ページに及ぶ、調査報告書を発表した。

 報告書によると、決裁文書には当初、安倍昭恵夫人、平沼元経済産業相や鴻池元防災担当相、故、鳩山邦夫元法務相ら4人の政治家の名前も記載されていたが、いずれも野党議員に公表された時はすべて削除されていた。

 報告書を発表した後、ぶら下がりで会見した麻生太郎財務相は「なぜ、昭恵夫人につい削除されたのか」と問われ、「他の政治家の名前も含めていくつかバーとあがっている資料と記憶しますけど、その中に書いてあったんで書き換えたということじゃないですかね」と他人事のように回答。

 さらに記者から「安倍首相が、夫人が関係していたら辞任すると発言したので、守るためにやったのでは?」と畳みかけられると、「全然関係ないと思う。文脈からして」とはぐらかした。

 そして自身の進退について問われると、「考えていない」と言い放ち、当時の理財局長で、すでに辞任した佐川宣寿前国税庁長官に責任をこう押し付けた。

「最終的な決裁として佐川が理財局長だったから、その意味で理財局長となろうと思う」

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう指摘する。

「二階(俊博)幹事長もそうですが、麻生氏にはあくまで『今回の疑惑の責任者は安倍首相』という思いが強いはず。麻生氏のどこかひとごとのような態度からもそれがうかがえる。小泉進次郎副幹事長も疑惑について『これは首相しかわかりません』と発言したが、自民党内の大半の本音はそうでしょう」

 国会では自民党宏池会系(谷垣グループ)の小里泰弘・衆院財務金融委員長が財務省の太田充理財局長に資料提出を強く要求したが、事前に示し合わせたのか、麻生財務相は黙認したようにも見えた。

「これ以上、疑惑に巻き込まれるくらいなら、監督責任者として辞任しても、痛くもかゆくもないのではないか。麻生氏が辞めれば、安倍政権として疑惑を認めたことになり、書き換えを誰が指示、命令したのか、まで追及される。そうすると、安倍首相の責任論がクローズアップされることになる。単なる“忖度”では片づけられなくなり、政権崩壊の引き金になりかねない。まさに今、薄氷の上を歩いているような状況と言えます」(前出の角谷氏)

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小泉進次郎副幹事長ら党内からも批判が