

放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、「クオバディス」の手帳について。
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システム手帳が大流行(はや)りしたのはバブルの頃だっただろうか。バインダータイプでページをどんどん増やせるからか、分厚くして持つことが仕事の幅が広いことや多忙の象徴だったような気がする。
一般には、あまり見ることがなくなったが、テレビ局のプロデューサーや、タレントのマネージャーなどには、いまだにシステム手帳派が少なくない。
だが、嵩張(かさば)るし重たいことから、手帳をバッグに入れて各局を回らなければならない外部の人たち、特に女性は、いつからかシステム手帳を手放すようになっていた。
そんな人たちが、「見やすいし、オシャレ」と何年も前からリピートしているのがフランス生まれの「クオバディス」の手帳である。
私がこの手帳を初めて見たのは、芸能から事件、トレンド、そしてインタビューまで幅広くこなすリポーターの長谷川まさ子さんの私物チェックをする取材をしたとき。かれこれもう四半世紀は前になるだろうか。
当時、長谷川さんが使っていたのは、クオバディス独自の“正方形ダイアリー”だった。
既に、何冊目からのクオバディスのユーザーだった長谷川さんは、「スケジュールが書きやすく右端にあるto do listが本当に便利」「1週間のスケジュールが一目でわかるのもいい」と絶賛していた。