作家・室井佑月氏は、先日行われた安倍内閣改造で入れ替わった一部の大臣について期待しているという。
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第3次安倍第3次改造内閣。ある新聞社に感想を求められ、書き出しから「いいんじゃないか」と書いたら、それを読んだこれまで味方だと思っていた人々から叱られた。でも、しゃーない。以前よりはいいんだもん。
防衛大臣、稲田朋美さんから小野寺五典さんに代わって、ほっとした。
北朝鮮をアメリカがどうするのかがわからない、自然災害も多発している。なのに、防衛相のトップが稲田さんってどうよ? 小野寺さんのほうが何倍もいい。
外務相の河野太郎さんにも、あたしは期待する。河野さんは原発問題について、はじめに脱原発を打ち出し、その後、徐々にその意見をトーンダウンしていったから「日和(ひよ)った!」などという人たちもいた。
しかし、自民党のその他大勢よりは、正直な正義の人だ。
南スーダンの日報問題でも、廃棄したといわれていた文書が電子データで残っているはずだ、そう我々に教えてくれたのも彼だ。
国会前のデモだって、あの人、密かに応援してくれていたんだよな。
彼は良い人だと思う。国内でこういって、海外ではああいって、なんて芸当はできそうもない。二枚舌を使えなさそうなところに、あたしの期待は募る。
安倍首相やそのまわりのお取り巻きたちが、黒いものも白といえ、というような圧力をかけたら、それがどんなに理不尽なことであるかを国民に説明し、大臣をやめちゃえばいいんだよ。それはけっこう意味のあることだ。あたしは味方する。
文部科学相になった林芳正さんは、テレビで見る感じでは、冷たそうに見えた。でも、これから加計学園問題の尻拭いをしなきゃならない面倒くさい文科相というババを引いたわけで、案外、お人好し?
林さんは自民党内だけでなく、永田町でも、頭が切れると評判だ。あたしはそこに期待しよう。